みどりでございます
年長組になると年に5回ほど廓信寺の客殿でお茶のお稽古をします。和室での立ち居振る舞いを覚え、一口お菓子と煎茶をいただきます。お稽古の集大成として、卒園を間近に控えた1月に、ご家族の代表の方一名をお招きしてお茶会を開きます。
いつもはクラス全員でお稽古をしていた和室に5組ほどの親子が順番にお茶会に参加します。毛氈が敷かれお茶会用に室礼が変わっているのにも関わらず、子ども達はお家の方にお菓子と講師の先生が淹れたお茶を運ぶことができました。
いつもと親子の立場が逆転して、お家の方がお客さん。お茶会の日は園児がお運びさんとしてお家の方へおもてなしをしました。親子が目と目で会話をしていると感じる素敵な瞬間です。お茶とお菓子の味は格別だったのではないでしょうか。静寂な雰囲気の中でのお子さんの姿は、幼稚園の保育室や園庭、ご家庭では感じることのできない一面でしたね。お子さんの成長を目の当たりに感じたことと存じます。
お稽古でも使用している「玉露みどり」とお茶会用のお菓子「旅まくら」のお味はいかがでしたか。「美味しゅうございます」という返事が返ってきたら幸いです。
例年に比べて少し遅めにお茶会に併せて開花した本堂横の紅梅。何気ない日常、お茶会を開けることの有難さをコロナ禍を経てしみじみと実感しました。